水のコラム
トイレの水位が低い原因とは?対処法やそのまま放置した場合のリスクとあわせて解説
水洗トイレには、洋式や和式に関わらず、便器の中に水が常にためられています。
便器の中の水が少ないときは、トラブル発生のサインかもしれません。
今回は、トイレの水位が低くなる原因や自分で簡単に対処できる方法について解説します。
「トイレの水が最近少ない気がする」という方は、ぜひ参考にしてみてください。
トイレの水位が下がる原因
トイレの水位が下がっている場合の対処法は、原因によって変わります。
そのため、水位が下がっている原因を把握することが重要です。
トイレの水位が下がる主な原因は以下のとおりです。
- 1.トイレのつまり
- 2.便器の故障・破損
- 3.誘引現象
- 4.封水の蒸発
- 5.タンク内水量の現象
- 6.補助水管の不具合
トイレのつまり
つまりは、トイレの水位が下がってしまう原因の一つです。
流れていったはずのトイレットペーパーや便がつまっていることで、水を吸収してしまい水位が下がります。
排水管の中につまっているものが水を吸い取ってしまう症状は「毛細管現象」と呼ばれています。
この現象が起きることで、スムーズな排水ができなくなってしまうのです。
トイレの流れが悪いと感じたら、早急にトイレのつまりを解消しましょう。
便器の故障・破損
便器が故障または破損していると水漏れが起こり、便器内の水位が下がってしまいます。
便器の故障・破損は重度なトラブルに該当するため、専門の業者に相談し、新しいものと交換しましょう。
水漏れはトイレの水位が下がってしまうだけでなく、漏れ出た水が床を腐食させてしまうなど、家そのものにダメージを与えてしまうおそれがあるため、早急に対処することをおすすめします。
誘引現象
トイレの水位が下がっている原因として、誘引現象が起こっている可能性が考えられます。
誘引現象とは、水が流れることで排水管内の気圧が変わり、たまっていた封水も引っ張られるようにして流れていってしまう現象のことです。
トイレの水を一度流すと新たに水がたまることで状況が改善されることが多いため、自分でも対処することができます。
トイレの水を流しても改善されない場合は、管理会社に相談して通気管のある排水管に取り替えることも検討しましょう。
封水の蒸発
トイレを長期間使用していない場合、封水が自然に蒸発してしまい、トイレの水位が低くなる場合もあります。
旅行や出張などから帰ってきて、家の中に悪臭が漂っている場合は、封水の蒸発を疑ってみましょう。
トイレの水を流すと封水が満たされ、元の高さまで水位が戻るため、封水が蒸発したことによって発生した悪臭は自然に消えます。
長期間家を空ける予定のある方は、封水の蒸発を予防するために、コップ一杯分ほどの水を便器に足しておくといいでしょう。
タンク内水量の減少
トイレのレバーを回すと、タンク内にたまっていた水が一気に流れ出します。
トイレのタンクを開けると適切な水位に目印がありますが、便器の水が少ない場合は、タンク内の水量も減少している可能性があります。
トイレのタンク内には、浮き玉やボールタップ、フロートバルブなどの部品があり、これらの部品がうまく連動していないと水がたまりにくくなってしまいます。
ただし、タンク内の不具合を判断することは難しいため、タンク内の水量が少ないときは、専門の業者に見てもらうことをおすすめします。
補助水管の不具合
トイレのタンクから便器へ水を供給する管は補助水管と呼ばれています。
補助水管に不具合が発生していると水が適切に供給されなくなり、トイレの水が少なくなってしまう可能性があるため注意が必要です。
一部の部品が外れてしまっているだけであれば、自分で付け直すこともできますが、大きな損傷が見られる場合は、専門業者に修理を依頼しましょう。
トイレの水位が低いまま放置した場合のリスク
トイレの水には、尿や便を流すだけでなく、臭いの原因となるアンモニアなどを吸収し、空気中に放たない役割があります。
便器内の水位が低いまま放置してしまうと、悪臭が家の中に漂ってしまいます。
また、トイレ本体の故障が原因で水位が低下している場合、長期間放置することで状態が悪化してしまうため、早めに対処することをおすすめします。
ここからは、トイレの水位が低いまま放置した場合のリスクについて解説します。
悪臭の発生
トイレの水位が低いまま放置していると、逆流した下水の臭いを封水で防ぎきれず、空気中に漏れ出してしまうでしょう。
とくに旅行などで長期間家を開ける際は、封水が蒸発してなくなってしまうため注意が必要です。
悪臭が充満している状況は不衛生で、体調を崩してしまう可能性があるため、早めに対処することをおすすめします。
トイレの故障
トイレ本体の故障や破損によってトイレの水が少なくなっている場合は、早急に対処しましょう。
故障を放置していると思わぬトラブルを引き起こすおそれがあります。
また、素人が自力でトイレを修理するのは難しいため、専門の業者に工事を依頼しましょう。
水漏れの発生
水漏れが原因でトイレの水位が低くなっている場合、漏れた水が床に浸み込んでしまい建材が腐食してしまうおそれがあります。
また、集合住宅で水漏れが起こってしまうと、下の部屋に水が染み出してしまう可能性があり、被害にあったほかの居住者から損害賠償請求をされてしまう可能性もあります。
余計な支出を出さないためにも、早急に対処するようにしましょう。
トイレの水位が低い場合の対処法
トイレの故障や破損以外が水位低下の原因の場合、自分で対処できることもあります。
業者に相談する前に、まずは以下の対処法を実践してみてください。
- ●つまりを解消する
- ●トイレタンクの水を増やす
- ●封水の量を増やす
つまりを解消する
トイレのつまりが原因で水位が低くなっている場合は、ラバーカップを使用しましょう。
便器の排水口にラバーカップを密着させてから引っ張ることで、つまりの解消が見込めます。
ただし、ラバーカップはトイレットペーパーや便など、流れるはずだったものがつまってしまったときに使い、異物がつまりを起こしている場合は使用しないようにしましょう。
異物が排水管の奥に入ってしまうことで、つまりを悪化させてしまうおそれがあります。
トイレタンクの水を増やす
タンクの水量を増やすことで、通常よりも流れる水の量や勢いが増します。
勢いよく流れた水が排水管の中で引っかかっているものを流すため、つまりを解消することができるでしょう。
トイレのタンクに水を足してから、一度流してみましょう。
封水の量を増やす
長期間トイレを使用していないと封水は蒸発してしまうため、封水の蒸発が心配な場合は、封水に水をためましょう。
封水の量を増やす方法としては、外出前に便器に水を足したり、蒸発を防ぐために便器にラップを敷いたりすることが挙げられます。
また、封水の蒸発を防止するための薬品をトイレの水に溶かすという方法もあります。
解決しない場合は業者に依頼する
つまりや毛細管現象が原因でトイレの水位が下がっている場合は、自分で対処できることもありますが、故障や破損が起こっている場合は業者に工事を依頼するのがおすすめです。
トイレの故障を自分で直そうとすると、余計な不具合が起こって使えなくなってしまい、新しいトイレに買い替えなければならない可能性もあるため注意しましょう。
賃貸物件でトイレの水位が下がった場合の対応
所有する住まいのトイレで水位が下がってしまった場合は、自分の判断で対処することもできますが、賃貸物件のトイレで水位が下がってしまった場合は、どう対応するべきなのでしょうか。
ここからは、賃貸物件でトイレの水位が下がった場合の対応について解説します。
賃貸物件でトイレの水が少なくなる原因
賃貸物件では、一戸建ての住まいと比べると誘引現象による水位の低下が起こりやすいとされています。
また、上層階になるほど排水管も長くなるため、封水がたまりづらくなります。
賃貸物件のトイレで水が少なくなってしまう原因についても、詳しく確認していきましょう。
排水管は繋がっている
賃貸物件などの集合住宅では、すべての排水管が繋がっているのが一般的です。
そのため、1つの排水管で水が流されると、水圧の影響でほかの部屋の封水も引っ張られる誘引現象が起こってしまいます。
しかし、賃貸物件における誘引現象の発生を防ぐために、特別な対策は不要です。
排水管がつまっているなど、ほかの問題が起こっていなければ、自分の家のトイレを流すことで封水はもう一度たまります。
排水量が増える時間帯が重なりやすい
住人が帰宅し、トイレやキッチン、お風呂などを使う時間帯は排水量が一時的に増えてしまいます。
帰宅して封水切れが起こっている場合は対策が必要ですが、少し水位が下がっている程度であれば大きな問題にはならないでしょう。
少しの水位低下も気になる場合は、あらかじめ便器にコップやバケツで水を足し、ラップをかけて便器のフタを閉めておくことで対処可能です。
また、あまりにも封水切れが頻繁に起こっている場合は、通気管のある排水管を設置して対策することもできます。
ただし、賃貸物件では管理規約などで工事に制限が設けられている可能性もあるため、勝手な判断で業者に依頼をするのは控えましょう。
賃貸に住んでいる方は大家さんに相談するのがおすすめ
賃貸に住んでいて、トイレの水が頻繁に少なくなるという場合は、トイレが故障もしくは破損している可能性が高いでしょう。
しかし、個人の判断で自由に工事を依頼することができないため、一度大家さんや管理会社に連絡するようにしましょう。
勝手な判断で工事をした場合、工事費用を自己負担しなければならなくなり、原状回復を求められてしまうおそれもあります
無駄な手間や費用をかけないためにも、トラブルが起きたらすぐに連絡をするようにしましょう。
まとめ
トイレの故障や破損により水漏れが起こっている場合は、自分で直すことが難しいため早急に修理業者へ相談しましょう。
また、賃貸物件に住んでいる方も自分の判断で対処せず、大家さんや管理会社に連絡をしてください。
山口県にお住まいでトイレの不具合でお困りの方は、水道局指定工事店のやまぐち水道職人がおすすめです。
連絡から1時間以内に訪問し、作業に取り掛かるため、トイレの不具合が起こっている方はぜひ一度相談してみてください。
山口のトイレのつまり・水漏れは、水道修理の専門店「やまぐち水道職人(山口水道職人)」
