水のコラム
お風呂の水が流れない！そんな時は掃除で改善しよう
お風呂がつまってしまうと、浴槽の水を流せなくなることがあります。お湯を流せないと焦ってしまいがちですが、重度のつまりでなければ、掃除すれば改善できます。効果的につまりを取るには、お風呂の配管の構造や種類を知っておくことも大切です。
そこでこの記事では、お風呂の配管の構造や、つまりの原因・掃除方法を解説します。
お風呂の配管の構造
お風呂の配管は、ふたつの構造が採用されています。構造は掃除にも影響を与えるため、覚えておきましょう。
在来工法
古くから日本の浴室で採用されている工法です。浴槽の配管と洗い場の配管が分かれており、つまりが発生したときは、浴槽か洗い場、どちらかの配管をきれいにする必要があります。
ユニットバス
対してユニットバスは、設備と床・壁・天井を工場で作り家を作るときに組み立てる方法で作られています。そのため、浴槽と洗い場の配管がつながっています。
たとえば、在来工法なら、浴槽側の配管がつまったらそちらを掃除すれば改善できます。しかし、ユニットバスの場合、つまったのが浴槽でも、洗い場の排水口や配管とつながっているため、そちらをきれいにしなくてはなりません。在来工法とユニットバスでは、掃除する場所が異なる点にご注意ください。
お風呂場の水が流れないのはつまりのせい
お風呂場の水が流れないのは、多くの場合つまりが発生しているためです。お風呂場で発生する汚れにより配管内が塞がれ、水が満足に流れない状態を作り出します。改善には、汚れを取り除く修理が必要です。
お風呂のつまりになる原因
配管のつまりを効果的に取り除くには、原因となる物の特性を押さえておく必要があります。お風呂つまりを発生させる主な原因を解説します。
髪の毛
お風呂の汚れの中でも、特に多いのが髪の毛です。人の髪の毛は自然に抜けるものですが、中でもお風呂は特によく抜ける場所です。当然排水口や配管内に入り込みます。
そのため、お風呂の排水口にはヘアキャッチャーなどの髪の毛を取り除くパーツがつけられているのですが、それでも限界があります。
髪の毛はお湯やせっけんに溶けるものではありません。配管内に入り込んだ髪の毛がからまり、固まれば、中を塞いでしまいます。原因となる物の中でも、代表的な汚れといえるでしょう。
皮脂汚れやせっけんカス
目に見えない皮脂やシャンプーなどの溶け残りも、配管内を塞ぐ汚れです。皮脂やせっけんカスは冷えると固まるうえに粘性があります。これらが髪の毛などに絡むことで、配管内を塞いでしまうのです。
髪の毛などに比べると、取り除くのが難しい汚れでもあります。防ぐには定期的な清掃を行うしかありません。目立ちにくいですが、厄介な汚れです。
異物
まれに、排水口に物を落としてしまうことがあります。子どものお風呂用おもちゃやかみそり・お風呂で使うケア用品のキャップなどが該当します。これらが排水口や配管にはまると、中に引っかかりつまりを生み出す原因になるのです。
異物は取り除かない限り、中に残り続けます。取り除くには、排水口や配管の分解が必要です。
排水口のつまりを取る方法
厄介な排水口のつまりですが、取り除く方法はたくさんあります。中でも家庭で取り組みやすい方法をご紹介します。
排水口トラップを掃除する
軽度のつまりなら、排水口トラップを掃除するだけできれいにできます。古歯ブラシ・お風呂用洗剤・ごみ袋があればできるので、つまりが発生したらまずは掃除しましょう。
排水口トラップを構成しているパーツを取り外し、ごみを取り除きます。ごみを取ったら、お風呂用洗剤をパーツに付け、古歯ブラシで洗います。きれいになったら洗い流して、元通りにすれば完了です。
専用の薬品を使う
お風呂の構造や排水溝の場所を選ばず使えるのが、つまり専用の薬剤です。髪の毛などを溶かす成分が配合されており、つまりの原因を溶かして改善します
使い方は薬剤ごとに異なりますが、基本は必要量を排水口に入れ、指定の時間放置してから洗い流す形のものが多いです。薬剤はどれも強力な成分が使われているため、使用中はもちろん、使用後もしばらくは浴室を換気しましょう。
薬剤の成分は、洗剤などと反応して有毒ガスを生み出すものもあります。ガスを生む危険性のある製品は、パッケージに「混ぜるな危険」の表記があるので、そちらも必ず確認しておきましょう。
ラバーカップを使う
つまりが塊状になっている場合に有効なのが、ラバーカップや真空ポンプです。これは、配管内を真空状態にして異物を取り上げる道具で、掃除によく使われています。
使う際は、排水口にカップをセットし、そのカップを覆うように水を注ぎます。カップが水に包まれた状態を維持しながら、押し引きしてください。引き抜くときにつまりを取り除くので、引くタイミングで力を込めましょう。これを、中の物が取れるまで繰り返します。
配管の構造関係なく使える道具ですが、排水口の大きさに合わせたサイズのものを用意しなくてはなりません。また、ユニットバスはすべての配管がつながっているため、洗い場のつまりを取るときは、浴槽の栓を閉めておく必要があります。栓を閉めないと真空状態を作れず、つまりを取り除けないためご注意ください。
ワイヤーブラシを使う
ラバーカップ同様、構造を気にせず使えるのが、ワイヤーブラシです。これはワイヤーの先端にブラシがついており、これで汚れをかき出します。配管の中に入れ、汚れを崩すようにして動かすだけできれいにできます。
ワイヤーブラシは塊状の汚れには強いですが、ヘドロなどの粘性の高い汚れにはあまり効果を発揮できません。配管内がドロドロに汚れている場合は、別の方法を検討しましょう。
排水口つまりを防ぐ方法
浴槽の排水口つまりは、中に汚れ落とさないようにすればある程度予防できます。トラブルに遭遇しないためには、予防策が大切です。排水口つまりを防ぐ方法を解説します。
日ごろからこまめに掃除する
配管内の汚れを蓄積させないためには、日ごろからこまめな掃除が大切です。先ほど解説した配管掃除をこまめに行いましょう。パーツをしまう前に、パイプクリーナーなどを入れる工程をプラスすれば、よりきれいな状態の配管を維持できます。
汚れは排水口から入り込みます。普段から掃除を習慣付けて、思わぬトラブルが発生しないようにしましょう。
ごみ取りネット・シートを使う
掃除とともに行っておくとより有効なのが、ごみ取りネットやシートです。ヘアキャッチャーにかぶせておけば、つまりの主な原因である髪の毛が配管内に入り込むのを防いでくれます。皮脂やせっけんカスもある程度なら引っかかるので、配管の負担を軽減します。
ヘアキャッチャーに髪の毛や汚れが絡まず、たまった汚れはネットやシートを取り換えるだけできれいにできるので、掃除の手間もかかりません。ネット・シートともに100円均一やドラッグストアで購入できます。普段から排水口に取り付けておきましょう。
異物や掃除で改善できないつまりは業者の力を借りる
配管の分解が必要な異物や、掃除しても改善できないつまりは、家庭では修理できません。修理の際は、業者の力を借りましょう。つまっている状態や原因を詳しく伝え、そのうえで修理を依頼してください。
まとめ
お風呂の水が流れない原因は、排水口や配管のつまりです。改善するには、中を塞いでいるものを取り除かなくてはなりません。取り除く方法は複数あります。
排水口や配管の状態にあった方法を選択しましょう。また、掃除などつまりを予防する対策も忘れず実施してください。
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