水のコラム
お湯の出しっぱなしでガスが止まる?水道費用やガス費用も詳しく解説
浴室のお湯を出しっぱなしにし続けて放置したことがあるかもしれません。その際、ガスがオートマチックに止まることはあるのでしょうか。出しっぱなしと同時に水漏れトラブルにも注意しなければなりません。
この記事では、お湯を出しっぱなしにするとガスが停止するのかとその際の水道費用やガス費用について詳しく解説します。
お湯の出しっぱなしでガス停止する?
長い時間浴室のお湯を出しっぱなしにしたとき、ガスが停止するケースはあるのでしょうか。
実際は、お湯を出し続けるとガスはオートで止まるようになっています。したがって、ガスが出続けることで危険な状態になるリスクは避けられるでしょう。
ガスには、マイコンメーターというガスメーターが設置されています。ガスメーターはガスの使用量を計測する機器として認知されていますが、他の役目も担っています。
その役目は、ガスを止めることです。例えば、震度5レベルの地震が起こった場合、大量のガス漏れが生じた場合、ガス機器を長い時間使用するときです。これらに相当する状態の場合に、オートでガス供給をストップする、安全システムが稼働するように設計されています。
お湯の出しっぱなし状態は3つ目に当たるので、実際は「24時間ずっとガスを使用していた」という事態は起こらないようになっています。
仮にガスの消し損ねで安全システムが稼働してしまい、勝手に供給が止められても心配しないでください。ガスの復旧は困難ではありません。
ガスの復旧の仕方は取扱説明書に載っています。またネットでユーチューブ動画などでも紹介されているので、記載されている案内に習って対処しましょう。
お湯が出しっぱなし時の水道費用とガス費用
お湯を出しっぱなしにしてしまったときに、ガスがオートマチックに供給停止となるので、事故につながることはあまりないことがわかりました。ただし出つづけていた分の水道費用とガス費用は当然支払わなければなりません。
水道費用については減免される制度があり、規定条件を満たすと水道費用が免除となるケースがあります。ただし、規定条件は「地下埋設箇所での水道管破裂による水漏れ」に限定されており、お湯の出しっぱなしは完全に利用者の落ち度なので、減免措置の対象となりません。
それでは、お湯を出しっぱなしにしてしまったときの水道費用とガス費用の相場を解説します。各自治体によって水圧が異なり誤差もあるので参考レベルに留めてください。今回は60秒間水道を出しっぱなしにしたときの水量を10リットル、その際の水道費用を2円程度として説明します。
ガスの使用料についても契約する事業者によって、いくらか誤差はありますが、平均で60秒間6.8円として説明します。
60分出しっぱなしだと水道費用が120円、ガス費用が408円、トータル528円です。6時間出しっぱなしにした場合は水道費用が708円、ガス費用が2,454円、トータル3,174円です。
24時間ずっと出しっぱなしにした場合は水道費用が2,880円、ガス費用が9,816円、トータルでなんと1万2,696円にまで上昇します。
したがって使っていない場合は、まめに水道とガスが停止しているか確かめる癖をつけることが重要です。
水漏れで出しっぱなしになったケースの問題
水を出しっぱなしのままにしてしまったり、仮に止めていても水漏れしていて結果として出しっぱなし状態になっていたりする場合があります。以下、水を出しっぱなしにしていたケースで起こる問題について説明します。
水漏れ、浸水
水が出しっぱなしの状態だと水道費用やガス費用が高くなることが分かりました。上述のケースにプラスして、長い時間水を出しっぱなしにすることで、水漏れや浸水が起こり、その工事で高い費用がかかるケースがあります。
お風呂の水道を出しっぱなし状態だと洗い場に水が溜まり、その後洗面所に流れてくる場合があります。とりわけ賃貸のケースは、洗面所のフローリング箇所が膨張したり、階下に水漏れが広がる問題へと発展しやすいです。
その場合、フローリングや天井の張り替え作業が必要になります。くわえて階下にまで被害が及ぶと、天井だけでなく畳や壁面まで修理が必要になる場合がよくあります。
実際の工事の費用相場を紹介します。自宅のフローリングは約5万円、天井修理は約20万円、壁の張り替え工事は約10万円、6畳分のたたみの張り替え工事は約5万円が相場費用とされています。
先述の水道やガス費用の問題とは比較できないほど大出費となるので、水道の締め忘れや水漏れには、くれぐれも注意しましょう。
カビ菌やシロアリの発生
お湯の出しっぱなしをすると、床に湿気が溜まります。湿気の多い環境はカビ菌にとって格好の環境です。カビ菌の増殖により変色や異臭といったトラブルも起こります。くわえて面倒なのがシロアリの発生です。
シロアリは住居に住み着く場合があり、その後木材がボロボロとなって住居全体を建て替える必要が出てきます。お湯の出しっぱなしや水漏れの状態は、住居を建て替えするまでになるほどの問題になると考えておきましょう。
お湯の出しっぱなし予防法
ここまで紹介してきた問題を完全に予防するためには、お湯を出しっぱなしにしないように習慣をもつことが重要です。とは言っても、出しっぱなしにしたくてしている人はいないでしょう。以下、お湯の出しっぱなしを防止するためにやるべきことを紹介します。
お湯の出しっぱなしを防止するために最適なのが、お風呂に設置できるオートセンサーやオートブザー機能です。
お風呂のオートセンサーやオートブザー機能は、浴槽の水位が一定を越えるとセンサーが稼働し通知音で知らせてくれる機能です。ただし、外出しているときにはセンサーが稼働していても、気づかないので注意してください。
心配な方はオートセンサーやオートブザーを設置して、「外出する前には風呂のお湯を出さない」といったような決まりを家族内で決定しておくとよいでしょう。
ちなみに昨今ではIoT家電と言われるスマホと自宅の家電を連動できる機能を持つ家電製品が購入できます。その機能を上手に利用することで外出していても水道のコントロールができるでしょう。必要に応じて検討してみてください。
洗面所とキッチンの出しっぱなし予防法
最後に番外編として、洗面所とキッチンの水(お湯)出しっぱなし予防法も紹介します。結論を言うと、自閉方式の水栓が最適です。
さまざまな種類があり、後から取り付け可能な種類や手を近づけると水が出されて一定の量に達するとオートで止まる、センサーで自閉する種類もあります。
温泉地やゴルフ場でボタンを押すと一定の量に達すると止まる水道や、レバーを回すときだけ水が流され、手をはなすと閉まる水道を見かけたことがあるかもしれません。そのシステムを家庭に応用するのです。
ボタンを押すとオート機能を解除できる種類、工事が要らない種類などいろいろなものがあるので、自閉方式の水栓や後から取り付けできるオート水栓などでネット検索してみることをおすすめします。
上述のようなオート機器を設置すれば、水(お湯)の出しっぱなしは、ほとんど防止できるでしょう。
まとめ
この記事では、お湯の出しっぱなしでガスが止まるのか、また水道費用やガス費用も詳しく解説してきました。ガスは自動で停止することがわかっていただけたかと思います。ただし、出しっぱなしの代償は、過度な請求という形でかえってきます。
余分に支払うことのないように、普段から止める癖をつけるのはもちろんですが、オートセンサーの導入も検討してみるといいでしょう。
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