水のコラム
水道の蛇口が固いときの修理方法
水道の蛇口が固いときの修理方法
日常生活に欠かせない水道の蛇口ですが、年月が経つにつれハンドルが固くなり、回りにくくなることがあります。水道の蛇口が固くなる原因は、いくつかあるので確認しておきましょう。
また、固くなってしまったときに有効な開け方を紹介します。仮に修理が必要となった蛇口であっても、自分で修理ができる場合があります。自分で修理が可能かどうかの参考にしていただくため、蛇口のタイプ別に修理方法についても紹介します。
蛇口が固くなる原因
水道の蛇口が固くなる原因はいくつかあります。以下に代表例を4つピックアップして解説します。
パッキンのグリス切れ
水道の蛇口の内部には部品同士の隙間から水漏れがないように、パッキンが使用されています。パッキンには、ほかの部品との滑りをよくするためグリスが塗られています。時間の経過とともにグリスが減ってきてしまうと蛇口が固くなってしまいます。
部品のサビ
蛇口に使われているネジなどの部品はサビにくいように工夫されているのですが、長期間の使用によるサビの発生は防ぐことが困難です。ハンドル周囲にサビが発生すると、蛇口が固くなる原因となります。
ミネラルの付着
水道水にはカルシウムなどのミネラルが含まれているため、長期間蛇口を使用しているとミネラルが結晶化して蛇口に付着してくることがあります。ミネラルの結晶が付着した蛇口は徐々に開けにくくなってしまいます。
部品の劣化
日々の使用により蛇口内部のパッキンやネジなどの部品は、劣化していく消耗品です。そういった部品が劣化していくと、使い始めより強く蛇口を閉めないと水が止まりにくくなり、蛇口が固くなったと感じられる場合があります。
蛇口が固いときの開け方
蛇口が固く開けられなくなってしまった場合には、蛇口のハンドル部分にタオルなどの布を巻いて回してみてください。タオルなどを巻くことでハンドルに効率的に力が伝わり、素手では回せなかったハンドルが回せるようになる場合があります。
タオルなどを巻くほか、手袋を着けて回してみる方法も同様に有効です。もし開けられたら、閉める際には強く閉め過ぎないことが次回以降滑らかに開けるためのポイントです。
これらの方法を試しても開けられない場合は、無理に開けようとせず修理を考えることがおすすめです。
蛇口が固いときの修理方法
上記で紹介した方法で開けられない蛇口の場合、部品が劣化している可能性が高いです。このような場合には、部品の修理・交換が必要となります。
蛇口の修理は業者に頼むこともできますが、自分で可能なケースもあります。次項で紹介する修理方法を参考にして、業者に依頼するか自分で修理するかの検討をしてみましょう。
なお、部品の交換にあたっては下記のような工具が必要となるので事前にご確認ください。
・モンキーレンチか水栓スパナ
・水栓プライヤー
・プラスドライバーとマイナスドライバー
・六角ナット
・ピンセットかラジオペンチ
・蛇口本体を固定する工具
分解掃除
蛇口が固くて回らない場合に比較的大きな作業の必要がない修理方法は、蛇口の分解掃除です。最初に試してみたいのはハンドルだけを取り外し、汚れを落としてみることです。
分解掃除を実施する前には水道の元栓を閉めるか止水栓を閉めて、水が出ないことを確認して作業を行ってください。
単水栓の場合は、水栓プライヤーなどでハンドル上部のビスを外すと、ハンドルを取れます。取り外したハンドルを歯ブラシなどで掃除して汚れを落としましょう。
蛇口の種類がツーハンドル混合水栓の場合は、マイナスドライバーなどを利用してハンドル上部のキャップを外して、中のネジをドライバーで取り外せばハンドルを外せます。取り外したハンドルの汚れを歯ブラシなどで掃除してください。
グリスを補充
蛇口が固い原因が内部部品のグリス切れの場合、グリスの補充は有効な修理方法です。しかしながら、内部部品の構造は複雑で必要な部品にグリスを塗る作業は、初めて行う人にとっては難しいかもしれません。
補充するグリスも専用品を購入する必要があるため、このような場合にはバルブやカートリッジといった部品ごと交換してしまうのがおすすめです。
次項より代表的な蛇口の部品交換を紹介します。
ツーハンドル混合水栓のスピンドル・コマパッキンの交換
交換作業の前に水道の元栓を閉めるか止水栓を閉めて蛇口から水が出ないことを確認しましょう。
まずは分解掃除の説明で記載した方法でハンドルを外してください。ハンドルを外すとカバーナットが出てくるので、モンキーレンチか水栓スパナを使ってカバーナットを回して取り外します。
カバーナットが外れればスピンドルとコマパッキンを取れるので、新しいものと交換してカバーナットを取り付けます。なお、コマパッキンが手で取れないときはピンセットかラジオペンチを使用します。
最後にハンドルを付け直して水道の元栓、または止水栓を開けて水が出ることを確認してください。
シングルレバー混合水栓カートリッジの交換
ツーハンドル混合水栓の場合と同様に水道の元栓を閉めるか止水栓を閉めて蛇口から水が出ないことを確認して交換作業を開始してください。
まず、レバーハンドルを外すため、レバーハンドルを固定しているネジを緩めます。ネジにカバーがされている場合は、小さなマイナスドライバーなどを使ってカバーを外してください。
レバーハンドルを固定しているネジにはプラスドライバー式と六角レンチ式があるので、どちらかの工具でネジを緩めてレバーハンドルを引き抜いて外します。
次にモンキーレンチを使用してカートリッジ押さえを外します。このとき蛇口本体が回ってしまうのを防ぐため、蛇口本体を固定する工具が必要となるタイプもあります。
カートリッジ押さえが外れたら、カートリッジを引き抜いて外せるので新しいものと交換してください。
向きを間違えないように注意して新しいカートリッジを取り付けたら、カートリッジ押さえとレバーハンドルを元通りに取り付けます。
最後に水道の元栓、または止水栓を開けて水が問題なく出ることを確認できれば交換作業は完了です。
サーモスタット混合水栓の開閉バルブの交換
上記2つの作業同様、交換前に水道の元栓を閉めるか止水栓を閉めて水が出ないことを確認します。
まずはハンドル側面のキャップを小さなマイナスドライバーなどで外し、ネジを回して取り外し、ハンドルを外しましょう。なお、キャップがなく、ただ単にハンドルを引っ張るとハンドルが外れるタイプもあります。
ハンドルの次にシャワーとカランの切り替え表示が描かれているリングを外します。リングを外すと固定ナットが出てくるので水栓プライヤーなどで外してください。
固定ナットが外れれば、スペーサーと開閉バルブを取り外せるので、新しい開閉バルブにスペーサーを取り付けて本体に差し込みます。
開閉バルブとスペーサーを本体にしっかりと押し込んだら、固定ナットとリングを取り付けハンドルを元通りに戻してください。
ハンドルを戻したら水道の元栓または止水栓を開け、水が問題なく出ることを確認して交換作業は完了です。
まとめ
今回は水道の蛇口が固くなる原因とその際の対処法として開け方、さらに修理方法をご紹介しました。水道の蛇口が固くなる主な原因として、パッキンのグリス切れ・部品のサビ・ミネラルの付着・部品の劣化の4つを取り上げました。
水道の蛇口が固い場合の開け方としては、ハンドルにタオルなどの布を巻くか、手袋を着けてハンドルを回してみるという方法をご紹介しました。
タオルや手袋を使っても開かない場合は、蛇口内部の修理を検討する必要があるため、最後に自分でもできる修理方法を紹介しました。今回紹介した方法を参考にご自身での修理、または難しそうであれば業者に依頼するなどの検討に役立てていただけるとうれしいです。
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