洗面所お掃除の重要ポイント解説 -やまぐち水道職人 -山口県の水道修理、お風呂、トイレ、台所の排水管のつまり修理

水のコラム

洗面所お掃除の重要ポイント解説

2021年07月21日洗面所の掃除

家族みんなが毎日使う洗面所は手や顔を洗うだけでなく、歯を磨いたり、髪を整えたりと用途が多様で、清潔であることが常に求められる場所です。台所やお風呂に比べると汚れの元が少なく感じられるせいか、衛生面での意識が低くなりがちですが、お掃除を怠れば当然すぐに望ましくない状態へと進んでいきます。そこで今回は、洗面所のお手入れとお掃除における重要なポイントを解説していきます。

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汚れの種類と原因

・水垢
水道水に含まれるカルシウムやマグネシウム、ケイ素といったミネラル類が、水分の蒸発によって表面化、洗面台に汚れとして蓄積されます。こびりついた量が多くなった状態で乾燥が進むと、人間の角質のようにペリペリと剥がれ落ちてくる、白濁した皮膚状の汚れです。この性質と見た目から「ウロコ汚れ」と呼ばれることもあります。

・石鹸カス
手洗いの場なので頻繁に使っていますが、固形石鹸も液体石鹸も水溶性は高くないため、落ちた塊を見逃したままでいると黒カビの栄養分へ転じ、汚れの温床となっていきます。

・皮脂
べたついた手や顔を洗ってさっぱりしたなら、洗い落とした正体の多くは皮脂です。皮脂自体は不衛生な物ではありませんが、石鹸カスと同様に黒カビの生息拠点となり得る有機物であることに違いはありません。

・黒カビ
カランまわりや排水口周辺が黒ずんでいたらカビがはびこっています。残留有機物を糧として範囲を拡大、必然的に湿度も高くなる洗面台は増殖に好都合な場所なのです。

用意する物

バケツと雑巾は水回りをお掃除する際に準備すべき物の基本です。古くなった歯ブラシ、お風呂掃除用スポンジとともに、消しゴムのように擦り減りながら強力に汚れを落とすメラミンスポンジがあれば労力が軽減されます。

ただしメラミンスポンジは、スポンジというよりも研磨剤と同じと考えておかねばなりません。多用すると、台所でいうシンクに相当する洗面ボウル部をはじめ、各所の表面を摩耗させてコーティング剤を剥がし、損傷を生じさせるリスクも少なからずありますので注意しましょう。

洗面所専用洗剤と銘打たれた商品はないので、お風呂用洗剤を用います。クエン酸や重曹は環境に優しいうえに洗浄効果も抜群ですから準備しておいて損はありません。黒ずみの根元であるカビを除去するための塩素系カビ取り剤（漂白剤）も用意しておきたいですが、健康被害にもつながる強力な化学物質です。

確実に換気が行なわれる環境をお掃除前に整え、肌荒れを防ぐ手袋、吸い込むことで生じる悪寒や咳き込みを防ぐマスクの着用を強くおすすめします。また、塩素系洗剤と酸性物質が混ざると生死に関わる極めて有毒なガスが発生しますので、酸性洗剤はもちろん、クエン酸や重曹も決して塩素系洗剤の近くに置かないようにして、事故防止に努めてください。

水垢対策

大きく分けて2種の対処法があります。

・物理的に削り落とす
この場合の最適な組み合わせは、メラミンスポンジと適量の水になります。普通のスポンジではなかなか落ちない水垢も、湿らせたメラミンスポンジでこすれば簡単に落とせます。ただしコーティングが施された場所や、器具に用いることはおすすめできません。汚れは落ちても傷が付いてしまい、見た目が悪くなったうえに雑菌の棲家となる微細な溝を作ってしまう危険性が高まるからです。

・化学的に分解する
水垢はアルカリ性なので、酸性物質を使えば分解できます。水200ミリリットルと小さじ1杯のクエン酸を混ぜてキッチンペーパーに染み込ませ、水垢を包むパックのように置いて30分も待てば、古くなった歯ブラシで軽くこするだけで無理なく取れていくはずです。

重曹に水を加えて作ったペーストを水垢に塗布、そこへクエン酸水溶液をスプレーで吹きかけると炭酸ガスの泡が発生して鱗状の垢を浮かび上がらせますので、より手軽に除去できます。汚れが落ちた後は水洗いして、乾いた布で水分を取り除いてください。

黒カビ対策

カビ退治には塩素系漂白剤、と決めつける必要はありません。刺激臭が苦手な方も多いうえ、大量に使用すると気分が悪くなることもあります。実は重曹とクエン酸水の組み合わせが、カビにも効果があるのです。胞子や根の除去までは無理ですが、こすり落とす前段階として炭酸ガスで浮かび上がらせておけばお掃除に費やされる肉体的な負担が軽くなります。